「無」(鈴木祐 著)を読んで

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この本の目的は、あなたの不安や心配事をクリアにし、
あなたが生まれ持つポテンシャルを取り戻すお手伝いをすることです。

この言葉でスタートする本書。

この本を初めて知ったのは書籍要約サービス「フライヤー」です。

要約を聞いて「これはまさに息子のことだ!」と思った私は書籍を手に取って読むことに。

ついつい「ありもしない幻想」を悪い方に悪い方に考えてしまう考え方の仕組みをわかりやすく解消方法とともに書いてくれています。

本書はいろんなことに過敏になりがちな不登校の親御さんにぜひお勧めしたい一冊です。

目次

本の概要

著者:鈴木祐(詳細はコチラ)鈴木さんのブログ(パレオな男

目次:序章 苦/1章 自己/2章 虚構/3章 結界/4章 悪法/5章 降伏/6章 無我/終章 智慧

「不登校」と関係する本ではないけれど、読むと腑に落ちること、納得することがとても多い読後の納得感を得られます。

思考についてぼんやり思っていたことを言語化してくれていて、納得のAmazonベストセラー1位!いろんな人におすすめしたい書籍です。

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1の矢と2の矢

この本では苦痛を受けた時「実際に受けた苦痛」を「1の矢」という表現で書かれています。

人間以外の動物は、この「1の矢」だけ感じて、それが癒えればそれで終了。

でも人間は?「1の矢」に反応した脳がさまざまな思考を生んであらたな怒り・不安・苦しみが深まってしまう。

例:不登校の親

①子供が不登校になった

②この将来・人生について不安が増す。悪い方に思い悩む。

例:子供

①学校に行けない(みんなと同じことができない)

②自分のダメなところを責めてしまう。

2の矢だけで終わればイイけれど、3の矢、4の矢と続いてこじらせて続いていくこともある。

2の矢を感じてしまう前、1の矢を感じた時に脳の注意を一時的に逸らすと1の矢の苦しみに固執せずに済ませることができる。

ストーリーテリング

脳は0.1秒でストーリーを生み出すことができる。

この能力は生存を守る。

  • この人は母と似ているからよさそうな人だ
  • への字口だから怖い人なのかも
  • 声が高いから明るい性格かも

第一印象でそう感じる判断は1000分の1秒。

そして自分が思い描いた物語のように行動・思考してしまうそうです。

不登校ママ

この人笑ってない
なんか怖そうだし
嫌なこと言われそう

でも実際話してみたら怖くなかったり、フレンドリーだったりと、「怖い人」「嫌味言いそう」は脳が勝手に作った幻想にしかすぎないのに、その幻想にのっとってストーリーを作ってしまう。

不登校ママ

ちょっとしたことですぐ怒りそうな人だな

今まで出会った中の人、ドラマで見た人、2次元世界の人、いろんな人と照らし合わせながら自分を取り巻く未来を想像してストーリーを作り、自分が採用したそのストーリーに沿って行動をしてしまう。

トレーニング

内受容感覚を鍛える。

私たちは「お腹が空いた」、「心臓がドキドキする」など、身体の中の感覚を感じて日常を過ごしています。 このような感覚を「 内受容感覚」と呼びます。

https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2020-12/自分の身体の中の感覚に気づきやすい人ほど、表情模倣が起こりやすく、他人の視線にも敏感であることを解明-4d2fc6f665fa6cedbf1f9008d302695e.pdf

何か起こったことに対するボキャブラリーを多くして、ストレスを抑えてモチベーション改善につなげていく。

1日5〜15分のエクササイズで整える、脳内に避難所を作って自分を守るなどの方法がイラスト使って書かれている。

ディフォルトモードネットワーク

うつの患者はディフォルトモードネットワークの活動量が多いそうです。

活動している=物語を生み出し続けてしまっている状態。

単調作業(同じ単語を書き続ける、読経や聖歌で心を落ち着かせる)をすることで思考を止めることができて、DMNが鎮まり、自動的に生み出してしまう物語を止めることができる。

ディフォルトモードネットワーク(DMN)とは、なんらかの思考や関心や注意を伴わない、ぼんやりと安静状態にある脳が示す神経活動。

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不登校ママ

瞑想もよさそう

トレーニング

観察をする

りんご、海岸、自転車、猫、犬

このような単語を心で読み、自分の心に起きた変化(言葉のイメージや思い出)を感じたり、1歩引いたところで自分の思考を客観視しながら考えるというトレーニング。

りんご:赤い、おいしい、甘い、酸っぱい

このトレーニングで不安や抑うつ症状に効果がある。

不登校ママ

これは取り入れてみたい!

慈経行(じきんひん)

1日10分、すれ違った知らない人の幸せを願う。相手の「この人が楽しい人生を送れますように」「この人が健康で暮らせますように」と思い描く。

外出ができないようなら部屋で友人・知人の幸せを思い描いてもいい。

不登校ママ

相手を想うことで
自分も幸せになれそう

他にも「畏経行(いきんひん)=瞑想のような呼吸法」なども書いてありましたが、この2つのトレーニングは最初に取り組みたいと感じたものでした。

まとめ

本書を序章から終章まで順に読んでいくことで、より深く理解が進むように配置・構成がされています。

完璧主義な息子には降伏のワークが効果的のようですが、提案は難しい。

降伏が難しければ作務か止想もよさそうです。

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